蜷川実花展 -Eternity in a Moment-

-極彩色の世界と圧倒的な情報量。-

日比谷線、虎ノ門ヒルズ駅。

改札を出ると広い空間を持て余すように明るい光が差し込む。

2023年12月末、虎ノ門ヒルズはその全容をついに現した。

虎ノ門ヒルズは最初に開業した森タワーを中心に「ビジネスタワー」「レジデンシャルタワー」「ステーションタワー」の全4棟からなる超大型複合施設である。

虎ノ門ヒルズ駅から直結で外に出ることなくアクセスできる「ステーションタワー」にはハイアットグループが運営する「ホテル虎ノ門ヒルズ」とダイニングやカフェ、催事場などで構成された複合施設「TOKYO NODE」を擁する。

今回は「TOKYO NODE」開業記念展覧会として開催された「蜷川実花展 -Eternity in a Moment-」を鑑賞しに訪れた様子をお届けする。

ちなみにネタバレにならないように展示の写真はごく一部のみ掲載するので興味が出たらぜひ鑑賞に行ってみてほしい。

目次

蜷川実花について

蜷川実花について調べれば出てくると思うが、カンタンに紹介しておこう。

今では八面六臂の勢いで活躍する藤原竜也氏を育てた演出家蜷川幸雄氏のご息女である。

映画監督・クリエイティブディレクターとして活躍し、写真家としても活動している。

代表作として挙げられる作品として「ヘルタースケルター」などがある。

今回の展覧会はクリエイティブディレクターおよび写真家としての側面が強い内容となっている。

体験型展覧会にふさわしい情報量

今回の蜷川実花展は「体験型展覧会」という名に恥じない圧倒的な情報量が込められている。

TOKYO NODE内にある「GALLERY A・B・C」でそれぞれ展示が異なっており、最初の展示は一見SFチックで、サイケデリックな印象を受ける。

蜷川実花らしいカラフルなグラフィックが映像や音ともに容赦なく目や耳に叩き込まれていく。

ここでは写真をあえて掲載しないが、大型インスタレーションで表現される映像作品を床に敷かれたシートやクッションに寝そべって鑑賞するエリアもある。

通常の展覧会だとたかをくくっていると鑑賞の自由度が広く設けられている事に驚くだろう。

極彩色の世界に飛び込もう

中でも展覧会後半の展示が圧巻だ。

前半がサイバーで映像やグラフィックが多用された世界観であるのに対し、後半は大量の造花で埋め尽くされた空間展示がメインとなる。

照明が森の木々の隙間から零れる太陽光を思わせ、極彩色の世界に彩られた空間の中を歩く。

途中に生花でデザインされた展示もあり、デジタルカメラでの写真集もリリースしている蜷川実花らしさを感じる作品も数点鑑賞できる。

この空間こそが非日常を感じさせ、聴覚と視覚が埋め尽くされる感覚を味わう事ができるだろう。

正直この極彩色の空間展示に圧倒される感覚は言葉では説明ができないのだが、体験型展示と称するだけあって蜷川実花の世界観に飲み込まれたような気分になる。

絶対にありえないと思わせるような空間が目の前に用意された時の衝撃を異世界転生モノの登場人物になったつもりで楽しんでみてほしい。

展覧会のおまけに夜景も楽しもう

展覧会自体は映像作品も含めて約2時間前後で鑑賞できる。

途中の造花で埋め尽くされた空間展示は入場制限をしていないため、大量の人で埋め尽くされる状況になりやすい。

写真撮影も制限されていないため、写真を撮る人が続出しており鑑賞者の歩みはどうしても遅くなる。

この展示だけは人口密度が極端に高くなるので注意が必要だ。

静かに鑑賞したい場合は平日の夜(火曜日を除く平日の閉館は20時)がおススメだ。

展覧会の鑑賞を終えたら、「TOKYO NODE」からの夜景もぜひ楽しんでほしい。

開催場所の「TOKYO NODE」は7Fから8Fを中継し、45Fにあるので夜は天気が悪くなければ夜景も鑑賞できる。

高さ約200mから見下ろす景色からは東京スカイツリー・両国国技館・国会議事堂も見渡す事ができる。

蜷川実花のホットな世界観にまみれた後はこの夜景を静かに眺めながらクールダウンしよう。

蜷川実花の世界観に触れよう
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この記事を書いた人

SNSから距離を置く30代男性。
ブログに雑記を書き散らしながら日々を楽しく生きる事だけ考える。
モットーは「同年代より一つ若くいること」。

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