-It is powerful,tough,and useful for survival.-
皆さん、こんにちは。 ついにKickstarterでバッカーになっていた「Project Unihertz Titan」のプレッジが発送され、自分の手元にも”巨人”こと「Unihertz Titan」が届きましたのでファーストインプレッションも兼ねてレビューしたいと思います。
例によりましてまずは基本スペックから見ていくとしましょう。
基本スペックと主な特徴
【Unihertz:基本スペック】
- 搭載OS:Android OS 9.0 Pie
- CPUチップセット:MediaTek Helio P60
- 構成:Octa-core (2.0GHz)
- メモリ:6GB
- 内蔵ストレージ:128GB
- 外部ストレージ:microSDスロット 対応
- ディスプレイ:4.6inch Gorilla Glass6
- 解像度:1430 × 1438 pixel
- リアカメラ1:1600万画素
- フロントカメラ:800万画素
- バッテリー:6000mAh, Quick Charge,Qiワイヤレス給電対応
- 外寸,重さ:153.6 × 92.5 × 16.65mm, 303g
- SIMタイプ:Dual SIM対応
- 対応バンド(4G LTE):1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28A/28B/29/34/38/39/40/41/66
- WIFI無線規格:802.11 a / b / g / n / ac
- オプション:USB Type-C,指紋認証センサー,Bluetooth 4.1, NFC,トランシーバー機能,IP67相当防水防塵構造
今回はクラウドファンディング発の製品とあってかなり特殊な立ち位置のスペックが目白押しです。
カタログスペックだけではもちろん評価できませんが、(ほぼ)正方形のディスプレイ、物理キーボード、防塵防水、トランシーバー機能なんてものもあります。
CPUチップセットについては現時点で公式でも正式に公開されていないのですが「MediaTek製 Helio P60」という見解が出ています。
仮にそうだとすると過去のベンチマークではQualcomm製の「Snapdragon 660」に全体的な性能はやや譲るものの、コストパフォーマンスの良いCPUとして定評のある事で知られています。
メモリは堂々の6GBで現行機としては遜色のないレベルになっています。
クラウドファンディングとはいえ、価格と比較しても健闘しているレベルではないでしょうか。
そして驚異の6000mAhのバッテリー容量が他の追随を許しません。
Qi規格のワイヤレス充電にも対応している事からバッテリー周りは相当ハードな使い方をしても大丈夫でしょう。
物理キーボード付き端末としては珍しいIP67相当の防水防塵性能も見逃せません。
キーボード付き端末の雄であるBlackberryはこういった耐性が全くなかったので荒い使い方はできませんでしたが、この「Unihertz Titan」はこの耐性のおかげで土石流や鉄砲水を食らっても動き続けるタフネスさを誇るといっても過言ではないかもしれません。
(まぁ、実際にそれを食らう状況なら生身は無事では済みませんが…)
さてスペックをあらかた確認したところで次は開封時の写真をご覧ください。
開封の儀
まずは開封と行きましょう。
クラウドファンディング発の製品という事で付属品やパッケージは全く期待していなかったのですが、Unihertz社は既に「Jelly Pro」「Atom」と実績があるからか思いの外しっかりとしています。
そして箱を開けて内蓋を外すと待望の「Titan」とご対面、内蓋と同じサイズのスリーブにはマニュアル(日本語あり)、SIMピン、保護フィルム(予備1枚・すでに本体に一枚貼り付け済)、保証要綱が入っています。
箱の底にはACアダプタ、充電ケーブル、有線イヤホンが入っています。
このあたりは特に特別な所はありません。
保護フィルムがついているのは嬉しいですが、多機能なフィルムではないので汚れたら早々に張り替えてしまいましょう。
外観と操作感
ビニールの外装を取ってハンズオン。
前評判通りの圧巻のボディ。
昨今の薄型スマートフォン2台分はあろうかという303gの重量は片手には「ズシッ」ときます。
片手いっぱいのボディ幅と重量感は所有欲を刺激するとともに確かな重さをその手に感じさせます。
重量はあるが、重心は比較的安定する
端末本体は左右にアルミフレームと特殊ネジで補強された外殻ともいえるほど強固なものに仕上げられています。
上部フレーム部にフロントカメラ、近接センサー等を備え、中央はロゴが刻印されたプレートが取り付けられています。
タフネスに仕上げられたボディと外装に惑わされがちですが、(ほぼ)スクエア液晶が採用されたおかげで両手持ちした時の重心は比較的安定し、両手操作時の安定感は考慮されたものとなっています。
裏面からも強靭さがにじみ出そうな見た目
ボディ裏面も妥協されていません。
カメラ部分はアルミフレーム内に収められ、おそらくボディ部分とは切り離されているのでしょう。
防水防塵機構の基準を満たすために頑丈にネジ留めされておりあらゆるものの侵入を許しません。
今時のスマートフォンは最低でもデュアルレンズ…と言いたいところですが、Unihertz Titanはシングルレンズとなっています。
裏面下部にはロゴプレートとスピーカーがあります。
スピーカー部分も防水防塵機構が採用されていますが、メディア音声と着信音で鳴るスピーカーが左右に分かれています。
機構としてはモノラルスピーカーに近く、音質もそれなりですが音はかなり大きめで背面を下にして置いた状態で音を出すとこもり気味になります。
追記:2020/01/16
ちなみに裏側には技適認証やIMEI番号が記載されたシールが貼ってあったのですが、勢いで剥がしてしまいました。
しかし2020年1月16日に本体アップデートが配信され、技適認証情報が本体情報内に表示されるようになりました。
これで心置きなくシールを剥がせるというものですね。(自分はもう剥がしてしまいましたが)
左に便利ボタンとSIMトレイ、右に操作系の物理ボタン
本体側面は左側にBlackberryシリーズでもおなじみだった「便利ボタン」こと「ショートカットボタン」があります。
設定画面にある独自メニュー「intelligent assistance」の「Shortcut settings」で短押し、長押し、2度押しの3パターンで特定のアプリ起動やアクションを選んで指定する事ができます。
他にも「intelligent assistance」にはアプリブロッカーやキーボードスクロールに関する項目があり、アプリのバックグラウンド動作を制限する項目など多岐にわたる設定を行うことができます。
しかしながら独自メニューのため、システム言語に準拠しておらずシステム言語を日本語に設定しても英語の表記のままです。
そこまで難しい表現はないので操作しながら機能を覚えておくとよいでしょう。
外観の総評
全体的にヘビー感が前のめりな「Unihertz Titan」ですが、コンセプト通りの頑丈さとヘビーな質感で所有欲は十分といえます。
物理キーボード付き端末として考えても安定感が確保された重心とバランスでキーボードに両手の指を置いても力点に重心が負けないので安心してキーボードを使うことができます。
ただ外観としては重さと大きさを許容できる人とできない人で評価が二分しているのが現状であり、「スマートフォンは薄くて軽い」という市場価値から「Unihertz Titan」はかなり離れているのは事実です。
だからといってコンセプトから外れているわけでなく「このスマートフォンに使い方を見出せるかどうか」という点でユーザーの評価が分かれるのかもしれません。
自分個人の感想を言わせてもらえば、所有欲を満たすには十分な端末であり大きさも重さもそこまで気になりません。
過去にタブレット端末を何台も購入しては使いこなせずに痛い目にあっている自分としては「これなら使えそうだぞ」と言えるくらいの取り回しの良さを感じています。
打鍵感もしっかり、実用性十分な物理キーボード
本体の大きさや重さ、タフネス性能が注目される「Unihertz Titan」ですが、搭載されている物理キーボードも大きな特徴の一つです。
Kickstarterで支援する際、前評判や情報を調べていて性能比較表の比較対象に「Blackberry Passport」が据えられていたのですが、自分は同じキーボード付き端末の競合比較として挙げられていると思っていました。
しかし、「Unihertz Titan」のコンセプト考案時に「Blackberry Passport」へのリスペクトが込められていたという情報がありまして、マーケティング観点からみても確かにBlackberry端末のシェアボリュームは取りに行く価値があるかどうかは疑問の域を出ないという結論を出していましたので、その情報を聞いて「なるほど」とちょっと納得しました。
そしてリスペクトを込められて作られたのが「Unihertz Titan」のキーボードなわけですが、やはりいきなりBlackberry端末のように高いクオリティのキーボードが作れるわけではありません。
打鍵感もちゃんとあり、打っている感じはありますが、キー配列を覚えるのに時間がかかります。
特に自分の所持しているBlackberry KEY2とはALTキーやSHIFTキーの位置等が若干異なるので慣れが必要です。
Blackberry Passportは所持したことがないので直接比較はできませんが、Blackberry KEY2と比べると操作の快適性は全体的に見てBlackberry KEY2に軍配は上がるものの、初めての物理キーボード搭載端末としてはかなり努力していると考えています。
クラウドファンディングで支援を募っている間にアップデートと称してキーボード上部のナビゲーションキー周りに手を加えた際、本来のBlackberry Passportのリスペクトという点では少し離れてしまった感は感じられます。
本体アップデートで打ち漏らしがかなり対策された
2020年1月16日付でUnihertz Titanに本体ソフトウェアのアップデートが配信されました。
キーボード周りは今まで打ち漏らしかと思っていたタイプ抜け(判別遅延?)がソフトウェアに起因する不具合であったことが分かり、それらが修正されています。
これにより早打ちによって一部文字が打ててない状態になる事が起きにくくなり、タイピング環境が大きく向上しました。
Dual SIM対応とカバー率の高い周波数
次に通信環境を簡単に見ていきます。
端末を正面に見て左側にSIMスロットがあり、SIMピンを挿してSIMスロットを取り出します。
従来の端末よりも気持ち深めのスロットになっており、付属のSIMピンも若干長くiPhone用などのピンでは取り出せません。
見出しの写真のようにDual SIM対応ですが2枚目のSIMはSDカードとトレードオフで使えるようになります。
この部分は最近のスマートフォンらしくまとまっており、きちんと網羅されております。
ここはクラウドファンディング発の製品ながらUnihertz Atom等で実績のある会社だけに抜かりない、というところでしょうか。
意外にもUQ mobileのVolte SIM対応!
意外と驚いたのが、カタログスペックでの充実の対応周波数帯。
バンド18対応という事で「もしかしたらau回線のUQ mobileのSIMが使えるんじゃないの?」とダメ元でBlackberry KEY2で使用していたUQ mobileのVolte SIMを挿してみましたらなんと4G電波を掴むだけでなくVolte SIMで通話できる事がわかりました。
どうやら日本国内の主要キャリアのVolte通話には端末として対応しているようで、自身はこのUQ mobileのVolte SIMしか持っていないのでこれだけしか検証できませんでしたが、この充実した周波数帯があれば国内で契約できる格安SIMのキャリア種別に関わらずUnihertz Titanを使う事ができるようですね。
ココは素直に評価したい。
お住まいの地域によってはスペック表の対応周波数帯を参照してもらう必要がありますが、地方主要都市レベルであればどのキャリアの格安SIMでも十分運用可能だといえます。
ホーム画面はシンプルだが一癖あり。
さて、セットアップがあらかた終了したところで、ホーム画面を見ていただきましょう。
一見、何の変哲もなさそうに見えるこのホーム画面。
実は、このホーム画面はGoogleのデフォルトホームではなく「Quick Steps」というサードパーティランチャーによって生成されたホーム画面なのです。
この「Quick Steps」にはアプリドックが備え付けられておらず、iOSのようにアプリを直接ホーム画面に格納していく仕組みになっています。
また、Googleの検索バーは本来ヴィジェット扱いの為、任意で置いたり取り払う事もできるのですが、この「Quick Steps」上では固定機能扱いとなり、取り外す事ができません。
かなり癖のあるランチャーなので非常に気に入っているわけでなければ、個人的に「Nova Launcher」や「Blackberry Launcher」など自身の使いやすいランチャーアプリに変更する事をお勧めします。
サードパーティ製アプリ導入の注意点
サードパーティ製アプリをデフォルトに設定したり、権限を付与した状態にするには設定画面にある独自メニュー「intelligent assistance」の「App Blocker」を必ず確認しましょう。
基本的にアプリごとの動作を制限できる機能なのですが、サードパーティ製アプリは問答無用でこのリストに加えられてしまうため、いっそのこと「オフ」にするのも一つの手だと考えます。
特にバックグラウンドで常駐するアプリなどはこの「App Blocker」のリストにあると一切機能しないのでアプリの挙動がおかしかったりうまく機能しない時は確認するようにしましょう。
Miniモードも活用しよう
1月16日の本体ソフトウェアのアップデートにて画面解像度と表示方法を変更できる通称「Miniモード」が追加されました。
従来のスマートフォンの解像度を対象に作られたスマートフォンアプリはUnihertz Titanでは表示が崩れてしまう可能性があります。
当ブログでは「Pokémon GO」などで確認しており、通常ですと画面が圧縮されたような表示になってしまい、いくつかのタッチアイコンが隠れてしまったり重なり合ってしまって押せなくなるなど従来の端末と同じように楽しむことができませんでした。
こういった表示が崩れてしまうアプリは「Miniモード」を使うことで、解決する事ができます。
電源ボタンを長押しすると端末の再起動オプションなどとともに「Miniモード」を選択する事ができ、選択すると一時的に画面解像度を縦長に変更して操作する事ができます。
ただし、ランチャーアプリの一部は解像度が変更される事によってアプリアイコンやヴィジェットの配置が切り替え時に崩れてしまうことがありますのでご注意ください。
まさに業務用?【ツールボックス機能】
話は変わりまして、「Unihertz Titan」には一際異色な機能があります。
それがこの「ツールボックス機能」です。
もうすでに「Unihertz Titan」のレビュー記事が結構な数出てきたので、それらの記事を興味深く読ませていただきつつ、自分はまだ攻められてなさそうな領域として「ツールボックス機能」を紹介したいと思います。
良く使いそうなものからマニアックなものまで揃っています。
簡単に紹介していきますので必要に応じて使いどころを覚えておくといいかもしれません。
1:【ノイズテスト】
まずは1番目の機能が「ノイズテスト」。
Unihertz Titanのマイクを集音機代わりにして音の強さの単位である「dB(デシベル)」で5つのゾーンにカテゴライズしてくれます。
5つのゾーンをそれぞれ訳すと「静穏環境」「室内環境」「騒がしい仕事場」「有害騒音」「不健康な騒音、今すぐ退去をおすすめ」というなかなかザックリしたゾーニングとなっています。
試しにいろんな環境で使ってみるとカフェで隣に電話で話している人がいると「Noisy WorkPlace」になるし、工事現場のそばを通れば「Unhealthy Noise」にカテゴライズします。
簡易的な騒音テストの代わりにはなると思いますが、日常生活での使いどころを見つけるのは難しそうです。
2:【コンパス】
2つ目の機能は「コンパス」です。
これは登山用途…と一瞬思いましたが複数のGPSから構成される電子コンパスに近いですね。
なお、起動中は画面を上にして水平にしないと駄目なようです。
水平でないと中央の灰色の円が中心を示す十字からずれます。
しかし、トレッキングくらいでは遭難はしないし強いて言えばドローンカメラを使った定点撮影の時の位置調整くらい…方位磁石に引けを取らない精度なので使い所を考えるなら災害時活用くらいでしょうか。
3:【懐中電灯】
3つ目の機能は「懐中電灯」。
クイック設定のライト機能とどう違うのかわかりませんが、ライト機能のショートカットと考えればいいかもしれません。
画面中央のアイコンをタップすることで背面のライトが点灯します。
明度の調節などといった機能もなく、シンプルなライト機能ではありますがカメラレンズとLEDが端末背面上部分中央にあるのでごく短い距離でならスポットライト的な使い方は期待できそうです。
4:【レベル】
第4の機能は「レベル」。
アイコンの名前を見ても一見何かわかる人は少ないでしょう。
平たく言えば垂直水平器の事を指すようです。
端末を寝かせて何重にも重なった円の中心に傾きを示す青い円が近づけば近づくほど水平に近くなります。
組み立て式の家具やいすの脚の修理などDIY関係の作業で結構活躍する機能です。
5:【絵を掛ける】
これもアイコンの名前からは想像がしにくいですが、用途が分かればわかりやすい方かもしれません。
絵を掛ける、所謂絵画を壁に飾る時に水平かつ垂直に飾る為に使う機能です。
ただし、これはカメラで飾った絵画の中心に画面の十字を合わせないといけない為、実際に飾る人が別に必要です。
複数人で絵画の位置や傾きを調節しながらTitanを持つ人がそれを計測する…うーん、これも業務用ですね。
自分は家電量販店時代に薄型テレビを壁掛けする時に垂直水平器をよく使いました。
勿論複数人での作業でしたので、そういうときに活躍できる機能でしょう。
6:【心拍数】
第6の機能は「心拍数」。
背面カメラのLEDを発光させて脈拍を計測する機能です。
体組成計アプリでも昨今珍しくない機能ですが、Unihertz Titanでは「ツールボックス」内に備え付けられています。
精度は医療機器と遜色有りませんが、スマートフォンでの心拍数計測は「医療機器」としては認められていない為、これを医療行為で使用する事はできません。
ただし医療的な知識や医療免許を持つ方なら医療機器を持ち合わせていなくても不整脈や脈拍異常による病状診断、簡易診断は可能だと思われます。
日々の生活で使うというより非常時・緊急事態対応なら役立つ事もあるでしょう。
7:【高さ測定】
第7の機能は「高さ測定」です。
Unihertz Titanを持つ人の身長を入力し、その人の視点と高さを測りたい対象物の頂点をUnihertz Titanを使って直線を描き、Titanの傾きを傾斜角としておおよその対象物の高さを測定する事のできる機能です。
基本的にTitanを持つ人の身長より高いものでなければならず、かなりアナログな方法という事もあり、難易度は高いです。
使い所としては、ロッククライミングの時の崖の高さを測定する、安全または注意標識の掲示が必要な落差のおおよそのあたりをつけるなど、こちらも専門的な知識と資格及び特殊な環境での仕事に携わる人向けの機能と言えそうです。
少なくとも一般の方にとっては出番の少ない機能のような気がします。
8:【虫眼鏡】
Titanのカメラのズーム機能を利用して表示や文字を拡大する機能です。
写真を載せようと思いましたが、カメラの画面にズーム率が表示されているだけなので画像はありません。
文字の拡大に使えそうと思いきや、カメラの手振れ補正がなく至近距離だとブレにブレまくるので比較的遠距離にあるものを探したりするくらいなら使えると思います。(看板・標識など)
9:【アラームベル】
第9の機能は「アラームベル」です。
これは完全に非常時・緊急事態の為にある機能で、カメラのLEDを激しく点滅させる「フラッシュライト」、大音量でアラームを鳴らす「アラーム」、スクリーンを赤・青・黄の順にシグナル点滅させる「スクリーンフラッシュ」の3種類が選択できます。
どれも自力で動けない、叫ぶ・助けを呼ぶといった行動がとれない状態の際に使う機能なので決して人に向けたり面白がって使う機能ではありません。
どれも強烈な光や音を発する機能なので不用意に使用するとトラブルの元にもなりますのでご注意ください。
10:【歩数計】
第10の機能は「歩数計」です。
体組成計アプリを入れてると不要になりがちですが、何気にあって困らない機能「歩数計」。
内容が内容なので細かく紹介する必要はないかもしれませんが、歩数計測だけであればこれで事足りてしまうかもしれません。
ただしUnihertz Titanは本体が大きく重さがあるので歩数計足の為だけに持ち歩くのはあまりお勧めしません。
11:【プラムボブ】
プラムボブという言葉だけ見るとゴルフしか思い浮かばないんですが和訳すると「下げ振り」、いわゆる傾斜測定の事を指します。
よく新しい道路を作る時や建造物を建てる時などに測量士の方が三脚の中心に錘(おもり)を吊るして記録しているのを見かけますが、あれで傾斜の度合いを測定しているのです。
重い荷物を背負っていたり、一輪車等で重量物を運んでいる時、ルート選定の際に傾斜のきつい場所を避けたり転倒や滑落等を防ぐ為に傾斜測定は良く利用されます。
普段の用途としては頻度は低いですが、登山やトレッキングをする人は悪路の攻略、怪我や事故の防止に活用するのも良いでしょう。
勿論ゴルフのプレー中にクラブの代わりにUnihertz Titanでやっても大丈夫だと思いますが、奇異な目で見られるかもしれません。
12:【分度器】
第12の機能は「分度器」です。
画面内の分度器を指で操作し、2つのポイントを指定してその間にできた角度を計測するシンプルな機能です。
建材のカットなどのDIYに役立ちますが、計測できる角度は当然ながら180度までなので180度以上を計測したい場合は専用の分度器を使いましょう。
13:【スピードメーター】
最後の機能は「スピードメーター」です。
名前だけ見ると「えっ?これでボールの投球速度とか測れるのか!?」と思いがちですが、そのスピードメーターではありません。
GPS計測による2地点間の移動速度を計測するもので計測できるのは時速のみ。
つまり少なくともロードバイクのような自転車でマニュアル操作で時速を計測するようなやり方になると思います。
ただ、ロードバイクにUnihertz Titanほどの大きさの端末を取り付けるのは難しく、専用のホルダーも選定が難しいので実用的な運用には課題が残りそうです。
業務用アプリのプリインストールだと思うべし
以上、ツールボックス内のアプリ紹介をさせていただきました。
他にも「USB Camera」と「UnderWater Camera」という機能がありますが、外部カメラを接続したり水中でもゆがみにくい写真を撮れる機能でしたので今回は紹介を割愛させていただきました。
全体的に専門的な仕事現場での作業や業務用的な立ち位置で活用する機能が多く、なかなか普段使いできるような機能はほとんどありませんでした。
ただ、緊急時に役立ちそうな機能があったり、いざ業務用として使おうとなった時それぞれ必要だと思う機能をアプリストアから探す手間を考えるとある程度の機能がプリインストールされていると考えれば「これインストールせっかくしたけど全然使ってないな…」という感じになりにくいので使う使わないはともかくとして「こういうのが最初から入ってるぞ」という印象で考えておけばよろしいのではないでしょうか。
キャンプやDIYには役立ちそうな機能があるので一通り使ってみるのもいいと思います。
Unihertz Titanは「回帰」ではなく「提案」だ。
今回はクラウドファンディング発の物理キーボード付き端末「Unihertz Titan」を自分なりにレビューさせていただきました。
セールスポイントとしては防水・防塵・耐衝撃のタフネスを前面に出して物理キーボードによるタッチ操作以外の入力方法も用意している…という感じですね。
もう昔の出来事のように感じてしまいますがディスプレイの大きさに始まり、ノッチ戦争を経て今はフォルダブルとフルタッチ端末の界隈は非常に忙しいですが、こちらもこちらとしてスクエア液晶に物理キーボード付きの端末でもAndroidスマートフォンとして立ち位置を確立する事が出来たという快挙を成し遂げたのが「Unihertz Titan」なのであります。
スクエア液晶に物理キーボードとくれば過去のテクノロジー、時代遅れのステータスであるとイメージされがちですが、フルタッチ端末の界隈は相も変わらずApple右ならえで没個性的な一枚板を墓場に積み上げている惨状を鑑みれば時代遅れのテクノロジーなどとはもはや言えず、業界を盛り上げる可能性をもった「新しい提案」とも言えるわけです。
打鍵感や操作感も悪くなく、物理キーボード搭載端末としては個人的に完成度はなかなか高いと思っています。
勿論、Unihertzにとってもチャレンジングな部分が多い為、機能やキーボードの工夫・快適性はBlackberryを使用していると物足りない点は多少はあると思います。
しかし、物理キーボード端末はそのニッチさゆえに敷居が高く手を出しづらい、参入障壁の高いスマートフォンである事も事実です。
それを4万円以下というエントリーレベルの値段でこのTitanを開発・販売した事実は素直に評価するべきだと思います。
現状価格的にも導入難易度的にもエントリーレベルが存在しなかった物理キーボード端末界隈にとって「エントリーはUnihertz Titanから」と言っても過言ではないのかもしれません。
見事にUnihertz Titanは界隈の立ち位置を獲得したも同然なので物理キーボード付き端末を「まず触ってみたい」と思った方にはキチンとおススメできる端末だと思っています。
ちゃんとアクセサリーも揃えておこう
Unihertz Titanはタフなスマートフォン、とは言ってもアクセサリーは揃えておくに越したことはありません。
保護フィルムや無接点充電器を揃えておくとTitanライフが楽しくなりますよ。
【参考アイテム】
【最初からついてはいるけれど…予備はあっても困らない。】
【無接点充電器があれば充電はポンと置くだけ!】