病気 -Sick-

-ぼくのいぼ痔治療記【第4回】-

-入院と大腸内視鏡検査。-

3月31日は午後半休を取り、住んでいるアパートをできる限り大掃除した。

これから約1ヶ月強、ここには帰らないのだ。

風呂、トイレ、キッチンを自分なりに念入りに掃除した。

前回の記事で購入しておいた生理用ナプキンとおしりふき、そして病院から手渡された「入院のしおり」に書かれたものを準備して車に積み込み逃げるように実家へと戻った。

実家に戻ってからは排便時に大量ではないが頻繁に出血するようにもなってしまった為、4月2日に辻中病院柏の葉でもう一度診察を受けた。

この時はデジタル肛門鏡と呼ばれる器具で検査をしたが、肛門がん(直腸がん)やポリープは見当たらず「痔核からの出血」の診断であった。

同日、入院前の新型コロナウイルス感染確認の為のPCR検査の検体を提出し、病院をあとにした。

器質的疾患は見当たらなかったものの、内心気が気ではなく1日でも早く大腸内視鏡検査を受けたいと思った。

「もしも進行性の大腸がんも見つかったりしたら…」とかあらぬ考えを巡らせ、不安で顔はくしゃくしゃだった。

入院当日の手続き

4月6日の入院日当日、病院の入院受付窓口で手続きを済ませる。

入院保証金は「10万円」だった。

これは事前に説明されるので間違いなく現金で用意する必要があるので注意だ。

基本的に入院や手術で支払う医療費が高額になる恐れがある際は、加入している健康保険組合に申請すれば一定額以上の医療費の支払いが免除されたり支払った後に補填されたりする「限度額適用認定証」というものを発行してもらえる。

自分が加入している健康保険組合は支払う前に発行して提出しないと適用されないものだったので事前に発行し、入院窓口で提出した。

後から補填されるタイプのものであればいったん支払う医療費をクレジットカードで決済してカードのポイントを貯めるという裏ワザが存在したが、事前に提出だったのでそれは使えなかった。

新型コロナウイルスの状況も相まって入院中の衛生用品は全て病院側の貸し出しとなった。

そこは交換してもらえるという点と荷物が少なくなるという点でメリットの方が勝ると感じた。

汚れ物を持ち帰って実家の両親に迷惑をかけるわけにもいかない。

諸々の手続きを経て入院病棟へ上がる。

ベッド料の差額が2,200円ほどかかる「個室風」の病室もあるそうだがあいにく空いておらず、個室も大げさだと思ったので保険適用内の一般病室に決めた。

一つの病室につきベッドは4つ、自身が入院した時は自分含め半分しか埋まっていなかったが、その日のうちに満室に。

手術内容の説明

入院中の生活についての説明等をあらかた受け、今回の手術についての説明も受けた。

今までの外来診察の内容を参考にしたのか新たに診察は行われなかった。

手術対象は脱肛している内痔核2箇所で外痔核を伴っているが、こちらは既に縮小しているので治療の対象外との事だった。

術式(手術の方法)は2箇所とも「痔核結紮切除術」で切除するとの事だった。

再発率が最も少ない方法だが、痛みを伴い出血と完全に気にならなくなるまで約半年はかかるとのこと。

他にも痔核にジオン注射というものを行って硬化させてしまうALTA療法というものがあるようだが、再発率が高いとの事で最初の診察時に断っていた。

何よりも驚いたのが執刀を担当する医師が女性だった事だ。

坪本先生という方だった。

正直恥ずかしさも何もあったもんじゃないが、もうこちらは「まな板の上の鯉」状態だった。

とにかく検査で重大な病気が何も見つからないことと手術で痔核が取り除かれればいい、そう考えていた。

説明が終わり、自分のベッドに戻ると早速執刀医の名前を「痔を専門とする医師を探そう」で検索した。

指導医ではなかったが、学会により技能を認定された医師であった。

技術が認められているなら、もはや文句はあるまい…ほんの少しだけ不安が取り除かれた気がした。

昼食は素うどん、夜は検査食

諸々の手続きや手術の説明を終えて気が付くともう昼食の時間になっていた。

明日は大腸内視鏡検査なので勿論普通の食事ではない。

見事なまでの素うどんである。

学生時代に米よりも冷凍のうどんを買い込んで白だしを規定量の倍くらいまで希釈して茹でて食べていた頃を思い出す。

率直な感想としては出汁はなかなかきいていてまずくはない。具がないので味気ないだけだ。

正直、学生時代に食べていたものよりはうまい。

夕食までの時間の間に入院中の生活に備えて売店で不足する日用品や大腸内視鏡検査の際に必要になる飲料(水かスポーツドリンク)、手術後に患部に当てるガーゼ・使い捨て下着類のセットを購入する。

そこそこの金額になるので入院中に必要なお金はある程度余裕を見ておいた方がいい。

正直、自分は入院保証金と合わせて20万円ほど持って行った。

全ての病室に鍵のかかるセキュリティボックスはあるのでお金だけでなく貴重品の管理は徹底しよう。

何かとバタバタしているうちに夕食の時間になり、検査食が運ばれてくる。

内容は流動食…というか全て液体のみである。

スープ、お茶、リンゴジュースと「お腹にとことんたまらない」ものである。

ものの5分ほどで食事は終わり、静かな時間が訪れる。

病院のスケジュールは通常の生活とはまるで違う。

朝は6時起床、7時に朝食、12時に昼食、夕方6時に夕食、そして夜の9時には消灯だ。

初めての入院で緊張もあり、なかなか寝付けない夜を過ごした。

大腸内視鏡検査は受けるまでが大変

翌日4月7日は大腸内視鏡検査だ。

この日は絶食となり、食事はない。

6時起床、看護師の方から説明を受け経口腸管洗浄剤「モビプレップ」の袋を渡される。

7時になったら検査用のコップにこのモビプレップを200ml注ぎ、ゆっくりと飲む。

イッキ飲みしてはいけないらしく、15分くらいかけてチビチビと飲む必要がある。

看護師の方の話によるとこの経口腸管洗浄剤の味や飲むのが苦痛で検査を嫌がる人が多いらしい。

自分はもう逃げられないと分かっているのもあるが、味はそこまで悪くない。

スポーツドリンクに塩を入れられたような味だ。

学生の頃に、スポーツドリンクを注がれたいくつかのコップにイタズラで塩を入れられた「あたり」が混ぜられているのを確定で引いている感じ。

そしてこの腸管洗浄剤で腸の中がキレイになるというのがポイントだ。

つまりカスやら色々全部出てしまう…という事だ。

正直、痔の影響かどうかは当時は不明だったが便通も思わしくなく乱れていた自分にとって強制的に出してくれるというのはありがたいとすら思った。

腸管洗浄剤と水を交互にゆっくりと飲む事3杯目あたりで便意を感じてトイレへ駆け込む。

飲んでいるのが液体なので洗浄剤がそのまま出ている感覚とともに便が出る。とにかく出る。出まくるのだ。

「こんなに出るのは久しぶり…」という余裕も回数を重ねるごとにだんだんなくなり、何回トイレに行っても残りカスのような便を出し続けるのが嫌になってくる。

そのうち、黄色い液体をただ肛門から出し続けるだけになり、何回も看護師の方に自分の排泄物を見せ続けるうちに羞恥心すら薄れてくる気がした。

OKが出るには排泄した時に便のカスが全くでない事、排泄する液体に色がつかず「ほぼ透明」になっている事が条件らしいが、何回トイレに行ってもそうなる様子がない。

朝7時から洗浄剤を飲み続けて午後3時をまわった頃、ようやく看護師の方から「これでOKってことにしときましょうか!」という言葉に救われる。

どうやらここまでの段階で衰弱してしまう患者さんもいるらしく点滴が必要な場合もあるらしい。

自分の場合は点滴を受ける事はなかった。

看護師の方のOKが出て検査の順番が来るまでの間に検査着に着替える必要がある。

いわゆるお尻の部分に穴が開いたパンツを着用し、上着は膝あたりまである割烹着のようなものを着る。

ここまで来ると恥じらいどころではなく「どうか何もありませんように」とただひたすらに心で祈る状態になる。

しかし体が軽い。こんな感覚は久しぶりである。

腹の中のものを全部出すとこんなに身軽になれるものなのかと感心する。

そして内視鏡検査の順番が回ってきて誘導されるまま3Fの検査棟へエレベータで移動する。

鎮静剤で検査が一瞬で終わる

検査棟へ移動するとストレッチャーに横になり、鎮静剤の注射を投与される。

入院手続きの際に大腸内視鏡検査を行う際の鎮静剤を使用するかどうかの同意書を書く必要があるが、鎮静剤に対する拒否反応や余程特別な理由がない限りは鎮静剤を使った方がいいだろう。

鎮静剤を投与されてからは眠るように目を閉じたが、その後の記憶が全くなかった。

検査されている事にも気が付かず、終わった事にも気が付かなかった。

ストレッチャーで運ばれ、検査後の安静スペースに運ばれるところで少しずつ目が覚めてきた。

しばらく横になったまま休んでいると執刀を担当する坪本先生が顔を見せた。

「内視鏡検査は全く異常はありませんでした、明日の手術は通常通り行いますね」と言っていた気がする。

鎮静剤は初めての経験だったのでまるで酒にでも酔ったようなウトウトした感覚がしばらく続いていたので何を言われたのかはっきりとは覚えていない。

入院病棟に戻り、自分のベッドに着くと執刀医の坪本先生から大腸内視鏡検査の検査結果を渡された。

まずは第一関門を越えた。

とりあえず腸は大丈夫なんだ、と確信することができた。

そう、「痔核」以外は。

そして明日、その手術をするのだ。

手術までは絶食となり、夕食も明日の朝食も出ない。

消灯時間まで、この大腸内視鏡検査の結果を何度も見返していた。

寝付いてからも手術が本当に目の前に迫っている感覚が自分自身を覆いつくして何度も目が覚めた。

入院に備えて事前に用意して良かったもの

入院中は外どころか病棟からも出られないので暇潰しの手段としてNintendo Switchを持ち込んでいた。

ただ、Switchの付属品を全て持ち込むのは面倒だったので以下のようなPowerDelivery対応の充電器とケーブルを事前に購入し準備していた。

今回は手術後から退院までお世話になったが、全体的にサイズがコンパクトで荷物が少なくて済む点は大きなメリットだろう。

定期的にガジェットまわりのアクセサリは見直した方が良さそうだ。

Nintendo Switchも充電できるACアダプタ

高耐久で断線しにくい乱暴に扱える充電ケーブル

-Sponsered-

-病気 -Sick-

© 2022 - BACK DOOR -